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夏は来ぬ

 唱歌「夏は来ぬ」の歌の出だし一番は皆知るところです。①♪卯の花の/におう垣根に/ほととぎす/早も来なきて/忍音もらす/夏は来ぬ♪。ところが②③④⑤となると、覚えていない。

ネットで調べました。

 ②さみだれの そそぐ山田に 早乙女(さおとめ)が 裳裾(もすそ)ぬらして 玉苗(たまなえ)植うる 夏は来ぬ ③橘(たちばな)の薫る のきばの窓近く 蛍飛びかい おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ ④楝(おうち)ちる、川べの宿の 門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して 夕月すずしき 夏は来ぬ ⑤五月(さつき)やみ 蛍飛びかい 水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて 早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ

 その一番の歌い始めにある「卯の花」って空木ウツギのこと。茎が中空であることから名づけられたとされ、初夏の風物詩、花便りとなっています。本来卯月は旧暦四月ながら、夏は来ぬの歌詞は5月の歌。日本の原風景のような歌詞、里山の風景が目に浮かびます。

 

箱根空木の花は5月中旬迄楽しめる

 

 空木の仲間で箱根空木が白い花から淡い赤へ微妙に変化するのもまた面白い。同じ花が色変わりするといえば酔芙蓉、匂蕃茉莉もありましたね。皐月梅ともいう梅花空木は茶室の床でよく見かけました。このように新緑に映える花、空木=卯の花は日本の初夏に欠かせないと思いました。